春秋戦国時代、始皇帝が登場する少し前の秦の宰相「范雎」の一生を描いた小説です。
范雎は魏の生まれですが、諸国を遊説するも認められず、結局魏に戻り仕官するも、冤罪で魏の宰相だった魏斉の怒りを買い、宴会の席で散々殴打された後に便所に投げ込まれ、客達に小便を掛けられるという屈辱を味わいます。
その後、さまざまな人の助けを借りながら九死に一生を得、偽名を使って魏に潜伏していたところ、秦から来た使者に認められ、秦に渡り王に認められ宰相となり、「遠交近攻」という策を献じて、秦が覇権を得るための礎を築きます。
っと、簡単に書きましたが、范雎の人生の全般は苦難の連続というか、本当に何をやってもうまく行かないという感じ。
特に、須賈という大夫に仕えた辺りから秦に入国するまでは本当に酷い。
秦に入った時点での范雎の年齢は定かではありませんが、相当良い歳になっていると思います。
そこから、自分が魏斉から受けた屈辱を晴らすべく、壮大な復讐劇が始まるのですが、一国の宰相に復讐するために暗殺とかではなくて他国の宰相となって、それを成し遂げるというのはスケールがでかすぎます。
まぁ、こうかくとなんか暗い作品のように感じるかも知れませんが、それを感じさせないのが宮城谷さんの文章の素晴らしいところなんですよね。
出来たら、冒頭の部分だけでも立ち読みで良いから読んでみてほしいです。
一気に引き込まれると思いますよ。
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