Born Blanchir ライブレポート(機材編) - 10.12.4@横浜 7th Avenue
前回の続き、今回は当日使った機材やセッティングについてまとめたいと思います。
今回は1年以上のブランクがあったので、機材面でも前回のライブから細かい部分で色々と変化がありました。
ボンブラのライブとしては初登場だったのは、以下の4つ。
- [パワーサプライ] SANYO eneloop music booster
- [バッファー] BamBasic HighDef Buffer
- [ワウの台] G LAB True Bypass Wah-Pad TBWP
- [ワウ] Fulltone CLYDE Deluxe-wah
それに加えて POD X3 Live と Turbo Tuner ST-200 と言う組み合わせです。
既に、昨年11月の Take Off 7 でのサポートライブの時にはこの組み合わせと Ibanez V + JCM900 のセットでライブをしましたが、7th Avenue も JCM900 だったのでギターが Non-Rev Firebird に代わっただけです。
ギター以外で Take Off 7 の時と変えたのは POD X3 LIVE の OUTPUT の設定くらい。
この部分は毎回試行錯誤の連続で、今回は POD の LIVE OUT を JCM 900 のリターン に接続し、OUTPUT MODE は STACK FRONT でやってみました。
個人的には、うまく行った感があります。
POD をヘッドアンプのリターンに繋ぐようになってからは、POD の OUTPUT の MODE は基本 STACK PWRAMP にしてきたんですが、この設定だとどうしても音がきつくなってしまう。
で、前々回のサポートの時に試したのが、STACK PWRAMP にした状態でキャビネットシミュレーターを OFF にすると言う方法。
この方法だとマイルドな音になって良い感じなんですが、マイルド過ぎると言うか、抜けが悪くなってしまう印象がありました。
ギターの音だけを聴くと良いんだけれども、オケに埋もれやすい感じになってしまうと言うか、特に外音は音量を稼いでない部分は完全にオケ埋もれてしまう感じでした。。
で、昨年11月のサポートの時には敢えてキャビシミュ ON で STACK PWRAMP でやってみたんですが、全体的にキツイ音になってしまったために、PAさんに外音をカットされ失敗・・・
その時の動画です。確かに、キツイ音ですね・・・
で、色々と考えてみたんですが、STACK PWRAMP が文字通り パワーアンプに直結することを想定しているなら、JCM900 はヘッドのチャンネル毎のボリュームが効くことから考えて、リターンに接続しても PRE AMP を経由しているような感じじゃないかと、であれば STACK FRONT の方が近いんじゃないかっと思ったわけです。
なので、STACK FRONT にしてみました。JCM2000 DSL とかだと STACK PWRAMP でも意図した感じの音になるんですけど、この辺りはアンプによると思います。
Line 6 の FAQ には FXリターンに接続する場合は STACK PWRAMP を選択するみたいなことが書いてありますし。。。
今回の件を調べていて見つけた面白記事があったので紹介。
Re: When to use Combo Front, Pwramp, Stack Front, Stacx PwrAmp
FRONT/PWRAMP の違いついても書かれていますが、STACK と COMBO の考え方なんかは「なるほど」っと思ってしまいました。
確かに、コンボのスピーカーって後ろが開いてますが、スタックのキャビネットの背面って閉じてますよね。
なるほど・・・
実は、このアンプの設定が今回の一番の変更点だったりして、音の面では一番インパクトがあったと思うんですが、それだけだと初登場の機材の立場が無いのでざっくりとレビュー的な感じで書いていきたいと思います。
SANYO - eneloop music booster
パワーサプライです。
POD X3 Live 以外のペダルエフェクトに電源を供給してます。
eneloop に変えるまでは、1SPOT を使ってました。
不満があった訳ではないですが、POD は専用の ACアダプターを使うのし、PCの電源も取らなきゃいけなかったりして、タップを使うにしても何となく精神衛生上ペダルの電源を同じタップから取るのも嫌だしなぁ・・・と。
電池派って訳でもないんですが、eneloop music booster を使えば電源がらみのノイズは気にしなくて済むのではと思い試してみた感じです。
なかなか良いと思います。
思ったよりも重くないです、むしろ軽い。
バッテリーの持ちも十分じゃないかと思います。
まぁ、繋いでるエフェクターの種類や量によるので何ともいえませんが、私の場合、HighDef Buffer、CLYDE Deluxe-wah、TBWP、ST-200 の4台を接続してますが、この状態で6時間くらいスタジオで使っても全然余裕でした。
普通にお勧め。
BamBasic HighDef Buffer
名前のままですが、バッファです。
元々は ST-200 のスイッチングノイズが結構酷かったので、チューナー用のラインセレクター的な物を探してたんですが、ギターからの出力を一番最初に受けるものなので、それなりの品質の物をって思って探していたら見つけたペダルです。
名前の通りバッファーなのですが、A/Bボックス的な使い方が出来るのが特徴。
バッファって昔から気になってはいたのですが、なかなか「コレだ!」ってのが無かったんです。
何故か余計な機能が付いてるものが多かったり、逆にまったく機能が無いものが殆どで、なかなか導入し辛い。
余計な機能の代表格はブースター。
バッファだけだとインパクトが弱いと思っているのか、大体「ツマミ」が付いているものが多いんです。
そう言うのは要らないなぁ・・・と思って、シンプルなものを探すと、今度はまったく何も付いてないバッファのみの物とかね。
まぁ、それは悪いことではないんですが、流石にそれだけのために荷物を増やしたくないなぁ・・・と思ってしまう感じですね。
ハッキリ言ってしまえば、バッファの効果を期待していなかった。と言う事です。
ギター
↓
チューナー
↓
ワウ
↓
POD X3 Live
↓
アンプ
私の場合、ギターからの信号は右の様な感じになっていて、チューナーは True Bypass だし、後はワウを経由するだけで POD に入るので バッファは必須じゃないと思っていた訳です。
で、話を戻すと、「出来るだけコンパクトで、音質劣化が少ないA/Bボックスが欲しい。」と言う感じで探していたら HighDef Buffer に辿り着いたと言う感じです。
A/Bボックスとしての機能はもちろん問題なく、非常にコンパクトで軽いので機材が増えた感じがしないのがGood!
そして、期待してなかった音ですが、HighDef Buffer を通す事で確かに音が変わりました。
POD を使っていても分かります。コレは、びっくり。
音が良くなると書くと、ちょっと主観的であいまいだと思うのですが、使いやすい音になったと感じます。
簡単に言うと、雑味が取れてスッキリした感じと言うんでしょうか?
歪ませた場合でも原音の雰囲気をより強く残していると言うか、音に芯が残っている感じのイメージです。
なので、これは人によって評価が変わるでしょうね。
「音が硬くなった」と感じる人もいるでしょうし、歪み方の印象が変わるので使いにくく感じる人もいいるかもしれません。
が、私は好きですね。
シールドの話の時と同じです、より原音感というか、クリーンの時の音の感じ、もっと極端に言うとアンプにつながない状態の音に近い方が私は好きなんです。
歪みを含めて、意図的に原音から離していく音作りは当然有りだと思いますけど、バッファとかシールドでは出来るだけ原音のまま肉付けはしないで欲しいと思ってます。
なので、この考えに近い人にはお勧めなバッファだと思いますよ。
G LAB True Bypass Wah-Pad TBWP
これは前に TOKYO GUITAR SHOW 2010 の記事でも書きましたが、どんなワウでも True Bypass にして、さらに足を乗せただけでワウの ON/OFF が出来るようにしてしまうと言うパッド?台?です。
これは、お勧めです。
ワウ使いなら絶対に一度試して欲しいと思う製品です。
TBWP を導入するまでは MORLEY VAI-1 を使っていました。
VAIファンだってのも勿論ありますが、普通のワウの ON/OFF が面倒だったし、手持ちのワウは全て ON/OFF スイッチの周りから壊れて行ったので、それが嫌でバネ式に興味を持ち、VAI-1に行きついた感じです。
ただ、バネ式なので一般的なワウと比べると操作性が違います。
特に、カッティングなんかで使うときには変に抵抗があってやりにくい。
そして、一番不満だったのが OFF のタイミング。
普通のワウはペダルを踏み込んだ状態から更にスイッチを踏み込んで OFF にするのですが、バネ式の VAI-1 はペダルを放すとバネでペダルが戻り、戻りきって少し経ってからワウが OFF 似なる感じです。
と言う事は、ペダルが上がりきった状態(こもった音)の状態が一瞬出来た後に OFF になると言うことです。
これが結構使い難い。普通のワウとは間逆の状態から OFF になるので、結構な違和感があります。
私はギターソロ最後のフレーズでチョーキングしながらワウを踏み込む使い方を多用するのですが、VAI-1だとその後にワウを離すタイミングが難しい。
文字で表現するのが難しいんですが
「ギョワー」(踏み込んだ状態 ワウON) → 「ク」(ペダルが上がりきった状態 ワウON) → 「ガー」(ワウOFF)
見たいな感じで0.5秒くらい一番こもった音が入ってしまう感じです。
VAI-2 はこの辺りを改善し、OFFになるタイミングを設定可能になったみたいですが、バネ式の場合どうしても最後の音はこもった音になってしまう事は変わらないでしょう。
が、TBWP を使った場合は乗せるのは普通のワウです。
そして、足を離したタイミングで OFF になるので、踏み込んだ状態で離せばそのまま OFF になるし、半分くらいに踏み込んだ状態で離せばそこで OFF になる訳です。
これは、バネ式には絶対に出来ないですし、普通のワウでも出来ない事です。
欠点を挙げるとしたら、同じ位置でワウをかけっぱなしにしたい場合には足を乗せ続けないと OFF になってしまう事ですね。
私は同じ位置でかけっぱなしにする使い方はしないので問題はないです。
とにかく、ワウを使う人にはお勧めな製品です。
Fulltone CLYDE Deluxe-wah
TBWP を使うために買ったと言うのが正直なところですが、TBWP を買った事でバネ式のワウにこだわらなくても良くなったので色々なワウを試奏して選びました。
VAI-1 の音が嫌いだった訳ではないのですが、VAI-1 は踏み込んだ時に結構歪むんです。
なのでクリーンのカッティングで使ったときに、音が濁ってしまったりして意図通り使えない事があったので、TBWP を買う前から X3 Live のワウを使って誤魔化しつつ、他のワウを探してはいました。
ただ、ON/OFF の問題からバネ式に限定すると VAI-1 から乗り換えるほど魅力があるワウが無かったのですが、TBWP を買った事で制限が無くなったので、バネ式以外も色々試して決めました。
ワウは歪と同じくらい好き嫌いが分かれると思うので、万人に進められるわけではないのですが、係り具合も3種類から選択できるのでそれなりに幅があると思いますし、癖の無い音だと思います。
と言う感じで機材の説明をしてきましたが、音を聴いてみたいという方は動画をチェックして下さい。
一ついえるのは、ストラップを短くしすぎたと言うことです。
やはり、いつもの位置にするんだった。。。
音声だけならこちらでも聴けます。
Born Blanchir - Live at Yokohama 7th Avenue 2010/12/04 by BornBlanchir
こちらは48kHz/24bitだったと思います。
↑
使ったのはコレ。
かなり冷えます!!
機材の話で思い出しましたが、実はこのライブの2週間くらい前のスタジオでの練習中、突然ノートPCが熱暴走するという事態が起こりました。
うち等の様な形式でライブする者にとって、PC が不安定になる事ほどやばい事は無いんで、本当に焦りました。
どうやら、CPUファンが正常に回らなくなったのが原因の様ですが、ファン自体が壊れた訳ではなく、温度感知センサーが壊れたようで、ファンが回るべき時に回らないと言った雰囲気です。
CDRをPAに流してもらうとか、アコギのセットでライブをするとか、色々と考えましたけど、とりあえず冷却台を使って強制的に冷やす方法で対処しました。
今のところ何とか動いてくれていますが、そろそろ限界かもしれません。
次は Mac Book Pro にしたいんですが、13インチで Core i5 の選択肢が出てからかなぁ・・・と思ってます。
今使っている XPS M1210 も Core 2 Duo なので、Core 2 Duo 世代には乗り換えたくないんですよね。
コメント