TOKYO GUITAR SHOW 2010

だいぶ経ってしまいましたが、6月26日(土)東京ギターショウに行ってきたので、そのレポートです。

ここ最近の試奏の旅ならぬ、新メインギター探しの一環ではあるのですが、最近は煮詰まり気味だったので、普段行けないような関東以外のお店が多数出店すると言うのが魅力的でした。
プロの方のライブなど各種イベントが予定されていましたが、その辺りは時間があればって感じで、とりあえずいろいろなギターを見れれば良いかなーっと言う感じです。

一応、行く前に下調べした段階の目当ては、大阪の三木楽器が出していた三木楽器オリジナル仕様の McCarty Blade Premium Top
行こうと思ってもなかなかいけない楽器屋さんだけに、良ければその場で即決しても良い位の勢いで行きました。

会場は、3つのホールと通路兼広場的なところを使っているようでしたけど、ギターが置かれているのは、一番大きなホールと通路兼広場。
後は、イベントスペースと、エフェクター系の展示スペースでした。

エレキギターとアコースティックギターは別々のスペースに展示されていて、アコースティックの方は広々としていたのですが、エレキのほうは各ブースが所狭しと並んでいる中にギターが所狭しと並べられている感じでした。
なんとなく広大なスペースを使ってギターが展示されているというイメージだったので、ちょっと意外な感じ。

私が着いたのは午後3時近くなってからでしたが、結構良い感じに混んでましたよ。
まぁ、激混みって感じでもないので、大盛況なのかは?って感じですが、閑散としている感じは受けませんでした。


PRS 25th - TOKYO GUITAR SHOWエレキギターが展示してあった「展示即売会場」を中心に見ていたのですが、メーカーのブースが外壁に沿ってあり、内側のスペースにディーラー(楽器屋)のブースがある感じでした。

何処に三木楽器のブースがあるかわからず、壁沿いに PRS のブースなんかを横目に見ながら探していたら、気になるギターを発見。
Neuvellaxe と言う、愛知の楽器屋さんのブースにあった Frank Hartung の Embrace と言うギターです。

あまりに美しいヘッドストックを食い入るように見つめていたら店員さんが快く試奏させてくれました。

弾いたのはソリッドモデルとチェンバーモデルの2本。

Frank Hartung Embrace Solid - TOKYO GUITAR SHOWソリッドのモデルはあまり聞いたことのない、セドロという木をネックとボディーに使っているらしく、非常に独特の音でした。
2ハムで 3wayトグル+TAPのシングルカットなんですが、中低音のぼやける感じは無くて、音に芯がある感じで引き締まった塊のようなシッカリした音。
単に「堅い」と言うわけでもないので表現が難しいんですけどね。

ただ、逆にハムらしさが無いと言うか、少しすっきりしすぎているかなぁ...と言う印象。
分かり安いかどうか分かりませんが、歪ませた時のタップON/OFFでの音色変化があまりない感じ。

結構いい値段しますが、作りを考えると安いと思います。


Frank Hartung Embrace Chamber - TOKYO GUITAR SHOWチェンバーの方は、G-LAB True Bypass Wah Pad の試奏のついでに軽く弾いただけだったんですけど、これは良かったです。

個人的にはこちらの方が好き。

ソリッド同様、やはり芯がある硬くまとまった音なんですけど、チェンバーならではの甘さがある感じ。
こちらはマホガニーだったと思います。
ハムからタップに変えた時の音もいい感じで、これはちょっと欲しいなぁ...と思いましたが、ソリッドモデルよりもお値段高め。。。

とにかく美しいギターです。

Steve Stevens が

These are some of the sexiest geetars i have ever seen.

っと言ったらしいですけど、本当にその通りの美しいギターです。

細かい仕様は無視しても、お金さえあれば、ぜひ一本欲しいギター(笑)
見てるだけでも楽しいギターです。

G-LAB True Bypass Wah Pad - TOKYO GUITAR SHOWで、G-LAB True Bypass Wah Pad。
結局、衝動買いしてしまったんですけど(笑)
これは良いですよ。

TBWPについては、今度別立てて詳しく書くか、リコメン道で紹介しようと思いますが、簡単に書くとワウを乗っけるパッドです。
ただ乗っけるだけで、普通のワウが足を乗っけるだけで ON/OFF が出来るようになり、OFF時は True Bypass になると言う優れもの。

実は、前に雑誌で読んで気になってはいたんですが、実機を初めて見たんで試してみましたが、素晴らしいです。
ワウ使いにはたまらない商品です。


NOUPAUL - TOKYO GUITAR SHOWその後、本命の MIKI GAKKI のブースに無事にたどり着けたのですが、引っ切り無しに試奏している人がいる感じで、目当てのギターを見ようとする間もなく試奏されるような状況で、なかなか試奏できない...
まぁ、売れてしまったら縁が無かったと諦めるしかないと思い、会場内を一通り見て回ることにしました。

VELVETSOUND のブースでは、先日急逝された坂下さんの名作 NOUPAUL が展示されていました。

前から気になっていたギターですが、実物を見るのは初めて。
いや、何と言うか、先程の Frank Hartung や PRS の美しさとは違う、日本的な美しさと言うか、あぁ、これは良いなぁーっと思いました。
決して派手ではないんですけど、見るものを引き付ける美しさがあると思います。

本当に惜しい方をなくしました、ギターファンとして残念でなりません。


EVH Wolfgang - TOKYO GUITAR SHOWエディーの最新モデル、EVH の Wolfgang も展示されてました。
Peavey の頃のモデルは弾いたことがあったんですが、EVH になってからは弾いたことが無かったので、試奏しようと思ったんですが、結局忘れてしまいました。

まぁ、今の気分的に FRT って時点で無いんですが、ファンとしては弾いてみたいギターです。
Peavey のモデルのほうが見た目は好きですが、確実に進化していっている辺りが流石。


Jackson Randy Rhoads Tribute - TOKYO GUITAR SHOWで、その隣には Jackson コーナーが!!
しばらくご無沙汰な感じでしたが、Fender 傘下になったからか息を吹き返した感がありユーザーとしては嬉しい限りです。

お約束ですが Randy Rhoads Tribute モデルが飾ってありました。

ふーん、って感じで見てましたけど、カッコいい。
FRT じゃなくシンクロでナットもロックナットじゃない方がカッコいい。
お値段は・・・


写真を撮り忘れたんですが、石橋楽器のブースで展示されていた Red Monkey というブランドのストラップが異常にカッコよかったです。

ギター用のストラップって種類は豊富にあるんですけど、なかなかカッコ良いのが無いんですが、これは文句なしにカッコ良い!
値段次第では即買いしようと店員さんを捕まえたところ、展示されていたのはサンプル品で今年の夏くらいから、石橋渋谷店にて販売する予定とのこと。

価格未定って話でしたけど、結構いい値段しそうな感じ。
が、発売されたら即買いします。たぶん。


そして、Caparison のブースで、ついに True Temperament の実物を見ました。

Apple Horn Yellow/True Temperament ってモデルだと思いますが、なかなか強烈な感じでした。
ジャンボフレットを曲げてる感じなんすかね~、見た感じ結構フレットが太いように見えました。

ぜひ、試奏したかったんですが、非売品だったようで気が引けたのと、他のを見ていて忘れてしまったんですが、こういうモデルこそギターショウじゃないと触れないので弾いとくべきでした。。。


っとまぁ、そんな感じで展示即売会場を一回りしたので、別なホールでやっていた「BOSS&FENDER プレイゾーン会場」に行ったんですが、ここは何と言うか怪しい雰囲気でした(笑)
何故怪しいかと言うと、アンプの試奏コーナーなのに全員ヘッドフォンつけて試奏しているんですよ。
まぁ、確かにこんな近くで全員がアンプから音出してたらとんでもない事になるんですけど・・・ちょっと異様でしたね。

Freedom CGR 深野さんのセミナー - TOKYO GUITAR SHOWその後、アコギのコーナーなんかをフラフラ見つつ、展示即売会場に戻ると Freedom CGR の深野さんのセミナーが始まってました。
途中からでしたけど、木材の違いによる音質の違いや、成形前後での音の特性の違い、それを耳だけでなくスペアナ的なものを使うことで周波数特性を目で見えるような感じで紹介していて、とても面白かったです。
これは凄く勉強になりましたし、深野さんの人柄にも触れられてよかったです。
Freedom のギターは弾いたことがなかったのですが、機会があったら弾いてみたいと思います。


結構いい時間になってきたこともあって、会場内が若干空いてきたので、満を持して三木楽器のブースへ。

早くもオリジナル仕様の McCarty は2本Hold状態になってましたけど、目当ての青いやつは売れてななかったので、早速試奏。

McCarty Blade Premium Top - TOKYO GUITAR SHOW

McCarty Blade Premium Top - TOKYO GUITAR SHOW

写真で見たときには色はどうなのかなぁ...と思いましたけど、かなりいい色。
いや、凄くいい。
ゴールドのハードウェアも良い感じで、とにかくゴージャスなギターでした。

で、音はと言うと。
簡単に言ってしまうと、「狙いは分かるけど、俺が欲しい音ではない。」っと言う感じ。

店員さんの話や仕様からの予想なんですが、このギターは Custom系と McCarty の中間を狙ったんじゃないかなぁ...と。
なので、McCarty をベースにしているんだけども、コリーナを使うことで無駄な低域を削り、ネックシェイプを Wide Thin にすることで、音もすっきり演奏性も高める、と。
57/08 ではなく59/09 を載せることで、よりピークをハイにシフトして、カッティングなんかでも使いやすいトーンになっているんじゃないかなぁ・・・と思いました。

実際、5way blade と 59/09 の組み合わせは使えると思います。
ハーフトーンのポジション(2,3,4)がそれぞれ個性的で使いやすい。
フルハムでリード取れる位に歪ませておいて、そこからハーフトーンに切り替えると良い感じのクランチになってました。

ただ、個人的に PRS のコリーナを使っているモデルは好きになれない物が多いのですが、このモデルもそんな感じ。
マホボディーの McCarty に比べればトーンが甘くなりすぎないし、スコーンと抜ける高音が出るので使いやすいギターだと思います。
ただ、なんで McCarty を選ぶのか?言ったら、その甘さと言うか、中低音の「グゥ」っと粘っこい音が出てくる部分だったりするので、正直うーん・・・となってしまいました。

いや、狙いどころは分かるんですよ、実際トレモロが着いてたら、かなり迷ったと思います。
と言うか、買ったかもしれません。

が、値段が値段なので、妥協できるポイントも限られます、良いギターでしたが狙いどころが違った、と言う感じでした。

それにしても、三木楽器はよさそうな楽器屋さんですね。
大阪が羨ましい。
近所に合ったら絶対に通うのになぁ...と思いました。

さらに、三木楽器に展示されていた Nik Huber に一目ぼれ。
売り物ではないって事でしたけど、これはよさそうなギターでした。


っとまぁ、長くなってしまいましたが初参戦の TGS。
正直な感想を言うと、規模が小さいなーっと言う感じ。
もう少し大きな規模を想像していたので、ちょっとがっかり。
まぁ、楽器ではなくギターに限定されていますし、他業種と比べるのは酷だと思うんですが、もう少し制作サイドと言うか実際に作っている人のイベントを多くしてくれると嬉しいなぁ...と思いました。

何と言うかね、商売っ気があり過ぎるんですよ。
展示即売会場って言っても、「基本展示で、買いたいならその場でも買えるよ。」っていうスタンスではなく、いろいろな楽器屋さんが集結してギターを売っている感じで、市場に近い感じ。
メーカーのブースは「基本展示で、買いたいならその場でも買えるよ。」ってノリだったのかもしれないですが、こっちは逆に本当に展示のみ。
スタッフも要るか居ないか分からない感じで、しかも向かいにはディーラー(楽器屋)のブースがある感じなので、誰に声を掛ければいいのか分からない感じ。
この辺り、もう少しやる気を出してほしいなぁ...と。

まぁ、でも色々なギターが見れたし、新たな発見も多々あったので、言って良かったと思いますし、この手のイベントが今後あったら、また行きたいです!