XGworks ST を買った
Cubase 4 へのアップグレード狙いで XGworks ST を買いました。
前にも何度か書いてきているように、私のメインの DAWソフトは SONAR 5 です。
特に限界がある訳でも致命的な不具合がある訳でも無いのですが、さすがに 2世代前のバージョンとなると色々と厳しくなってくる頃で、SONAR 7 へのアップグレードを検討していました。
そこで色々と調べていたら、XGworks から Cubase 4 への優待販売を発見、XGworks ST と Cubase 4 へのアップグレード代金と合わせても 8万円以下で Cubase 4 を入手できるのは非常に魅力的です。
っということで、Cubase 4 への乗り換えも含めて検討してみることにしました。
XGworks/SOLユーザー様向け Cubase 4/Cubase Studio 4特別優待販売のご案内 | ヤマハ株式会社
SONAR と Cubase をスペックや過去の使用感から比較して、個人的にそれぞれの優位点を上げると以下のようになります。
Cubase
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スタックレコーディング
SONAR でも Cubase と同じように、ループレコーディングで録音した全テイクをレーンのように並べて後から編集する事自体は可能なのですが、非常に面倒です。
SONAR を使っていて一番不便に感じている部分で、Cubase から SONAR に移行した時点から感じていた不満点です。 -
全般的に編集が楽
これも、スタックレコーディングの話とほぼ同じですが、クリップ単位で音量調節したり、範囲選択からミューとしたり、って感じの操作は Cubase のほうが楽だと思います。
「そんなのオートメーション使えば SONAR でも一発だろ!!」って言う声が聞こえてきそうですが・・・ -
Mac に対応している
今回の話とは直接関係ないですが、最近 Mac への移行を考え中なので、Win/Mac 両対応ってのは結構インパクトがあります。 -
XP x64に対応している
現在 x64 環境では FireWire 410 がまともに動かないため、メインの制作環境は 32bit なのですが、FW410 のドライバの対応次第で環境を x64 に戻したいと思っています。
SONAR は 6 までは XP x64 対応してiましたが 7 からは非対応です。
SONAR
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圧倒的にバンドルされている音源が多い
特に Session Drummer 2 と Z3TA+ は良さそうです。
私の用途を考えると、ある程度まともなドラム音源が必要なのですが、Session Drummer 2 は評判がよさそうなので気になります。 - 値段が安い
Cubase と比較して 2万円以上の価格差は大きいです。 - ステップシーケンサー
ステップシーケンサーって 1度使うと癖になりませんか?
Reason とかで使ったことがあって、それ以来結構好きな打ち込み法なので、DAW に統合されているのは素晴らしいと思います。
他にも色々とありますが、要は Cubase は操作性が高く、SONAR はバンドルされているソフトが魅力的といった感じですね。
SONAR 7 と Cubase 4 をスペックだけで比較した場合には、完全に SONAR に軍配が上がると私は思います。
ただ、宅録で生楽器を録音する場合、自分で演奏し自分で録音する訳なので、単に「できる」のではなくて「簡単にできる」事が非常に重要になってきて、そういう意味での操作性の良し悪しは作品を作る上で非常に重要だと思います。
操作自体が面倒だったりする事によって、作業自体が苦痛になったり、レコーディングに時間がかかったり、合格点を低く設定してしまったり、最悪の場合には創作意欲自体が削がれてしまうこともありうると本気で感じます。
(この辺りを一番体感したのが Cubase の優位性として紹介したスタックレコーディングな訳です。)
個人的には、Cubase と SONAR はこの辺りの考え方が一番違うのではないかと思います。
とにかく、スペック上は SONAR 7 の圧勝なのですが、Cubase の操作性、特にスタックレコーディングは非常に魅力的です。
操作性に関しては実際に使ってみるしかないので体験版などで確認することにしました。
SONAR 7 は英語版なら本家のサイトから体験版がダウンロードできることが分かったので、実際に試してみました。
Cubase 4 は、私が探した限り体験版のようなものは見つからなかったのですが、知り合いに Cubase 4 を使っている人がいたので、色々と気になる部分を聞いて確認しました。
ということで、SONAR 7(体験版)の感想からですが、肝心のスタックレコーディング関係は SONAR 5 から殆ど変っていないようですね。
さらに、Z3TA+ の音が聞きたかったので MIDI トラックを作ってアサインしてみたのですが、まったく音が出ません...
Z3TA+ だけでなく MIDI トラックでソフトシンセをアサインすると動作がおかしくなるようで、プロジェクト自体の再生もできなくなりました。
かなり悪戦苦闘しましたが、オーディオセットアップでドライバのタイプを WDM から ASIO に替えたら直りました。
この手の不具合は SONAR 5 の頃から変わりませんね・・・
WDM だからダメと言う訳でなくて ASIO でも同じような現象に何度か陥りました。
ほとんどの場合、WDM から ASIO に替えたり、ASIO から WDM に替えたりすると直りますが、原因不明です。
FW410 と相性が悪いんでしょうか? よく分かりませんが・・・
話を戻して Z3TA+ ですが、やはり良い音です。そして面白いですね。プリセットを使うだけでも数曲出来てしまいそうなくらいです。
さすがに単体で売られているソフトシンセは違います。
Pentagon I も意外に良かったです、個人的に好きな音ですね。
肝心の Session Drummer 2 は、体験版には入っていないのでサンプルを聴いてみましたが、悪くはないと思いますが、明らかに生っぽい打ち込みの音って感じがしました。
ちょっとショボイ音ですかねぇ。
あと、ステップシーケンサーですが、これは良いですね。
ソフトに統合されているのは本当に便利だと思います。
作ったクリップがそのままグルーブクリップっぽい感じで引き伸ばしていけるのは凄く便利ですね。
こんな感じで、SONAR に関しては一応確認したのですが、やはりスタックレコーディングが非常に魅力的で、価格的にも XGworks からアップグレードすれば結構安く抑えられそうなので、Cubase 4 を選ぶことにしました。
XGworks ST は既に生産が完了しているらしく、現在の在庫が最後という店が多いようです。
もし、Cubase 4 の購入を検討しているのであれば、急いだほうがいいかもしれません。
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