WD Black²を頂いたのでMacBook ProのHDDを交換してみた(認識編)
前回は、MacBook Pro の HDD を WD Black² に交換したところまで書いたので、今回はデータの移行の話からです。
残りの作業の流れとしては、
- USBで接続した旧HDDの環境から起動
- ドライブを正常に認識させる
- パーティション作成
- 復旧ディスクから起動
- 旧HDDから WD Black² にデータを復元
と言う感じの作業です。
基本的には
http://www.hdd-fan.com/pcdiy/06/step1.html
に書かれている方法で行いました。
が、上記 URL のコンテンツは大幅に修正されており、恐らく私が作業した時点とはかなり内容が変わっていると思います。
私が作業した時点では、上記のページで紹介されている英文インストールガイドで「推奨しない」とされている手順を紹介していたりしたので、苦じゃなければ英文ガイドを参考に作業した方が無難だと思います。
じゃぁ、なんで、そんなページを紹介するんだよ!って話なのですが、現時点では WD Black² を Mac で使うためにはこのサイトで手に入るツールを使うしかないんですよ...
ちなみに、今回は下記の様な構成でセットアップしました。
Gen(OS: 10.9): 120GB(SSD)
DAW(OS: 10.8): 360GB(HDD)
data: 640GB(HDD)
SSD と HDD を別のパーティションとして使う構成です。
この PC は普段使い兼音楽制作用でもあるので、環境を分けるためにパーティションを分けてセットアップされています。
Gen が普段使いのシステム、DAW が音楽制作環境用のシステム領域。
data は両方のシステムから参照するようなデータを保存するための領域と言う感じです。
最終的には Fusion Drive 無しで構築しましたが、セットアップの過程で Fusion Drive を構築してみたので後ほどその辺りも触れようと思います。
という訳で、まずはWD Black² に付属してくる SATA-USB ケーブルで取り外した HDD を MackBook Pro に接続して起動。
Optionキーを押しながら起動し、USB で接続したHDDの環境から起動します。
読み取れないディスクと言う警告が出てきますが、とりあえず無視。
ディスクユーティリティーで見てみると、120GBのディスクとして認識されているのが分かります。
ここから 1TB の HDD の領域を認識させるためにターミナルで作業を行います。
が、その前に必要なファイルを下記のURLからダウンロードします。
http://www.hdd-fan.com/product/wd_black2/mac_installer/
zipファイルを解凍すると xlba というプログラムが入っているので、適当な場所に置いておきます。
私は
/Volumes/data/xlba
に保存しました。
実行するコマンドは下記の様な感じ。
$ /Volumes/data/xlba -d=0 -enable XLBA Version 1.3_mac Enable/Disable Hybrid's iSSD Copyright (C) 2012-2013 Western Digital Corporation Executing: /Volumes/data/xlba -d=0 -enable Drive #0 -------- Model: WDC WD1001X06X-00SJVT0 Serial: WD-WX************* Firmware: 01.01A01 LBAs: 0xdf94bb0 Enable SSD: Successful New LBAs: 0x8269b960
コマンド成功後、再起動し、先ほどと同じようにUSBに接続した旧環境から起動。
「読み取れないディスク」という警告は「無視」で抜けて、ディスクユーティリティーで確認すると、1.12TB のディスクとして認識されました。
パーティションを切って復元してみるとこんな感じ。
普通に使えました!
めでたしめでたし!
っとはならない所が、WD Black² を Mac で使う難しさで、この状態で使うのは推奨されていません。
一応、英文のマニュアルにはしっかりと書いてあります。
It is not recommended to use the fully expanded WD Black² Dual Drive as a single, non-fused partition, as this will create a single partition that spans across the virtual boundary between the SSD and HDD.
Performance degradation caused by the OS trying to access a nonexistent drive location will result.
つまり、Fusion Drive を作らずに単純に SSD と HDD をまとめて一つのパーティションで運用するとパフォーマンスが低下するという事です。
まぁ、Fusion Drive とは何ぞや?って話なのですが、素人からすると SSD と HDD をまとめて一つのパーティションとして扱えているのだから Fusion してそうな感じなのですが、先ほどの画像で 1.12TB の「ソリッドステート SATA ドライブ」となっている状態は Fusion Drive では無いようです。
という事で、この状態は非推奨の状態です。
まぁ、少し使った感じ問題ない感じがしましたけど、120GB辺りの領域を使おうとしたら動作が変になるのかもしれません。
とにかく、この方法は推奨されていないという事は確かなので、正しい方式でセットアップしていきます。
その場合のオプションは以下の2つ。
- Fusion Drive を構築して使う
- SSD と HDD を分けて使う
私は後者の「SSD と HDD を分けて使う」を方法を選びました。
Fusionドライブを使わなかった理由は色々ありますが、一言でまとめるとしたら私の場合恩恵が余りないかなと感じたからです。
Fusion Drive の仕様を完璧に理解している訳じゃないので何とも言えないのですが、Linux とかで使う LVM との発展版の様な動きなんですよね。
作成する場合の手順を簡単に書くと、SSD のパーティションと HDD のパーティションでグループを作り、それを一つのパーティションとしてマウントして使うイメージ。
普段は、SSD側の領域をメインで使っていって、容量が足りなくなると SSD 上にあって使用頻度が低いファイルを HDD 側に移動して使用頻度が高いファイルは SSD に置いておくようなイメージ。
今回の場合 SSD の容量は 120GB、これを 3つのパーティションに分けると 40GBずつになりますが、data領域に関しては、DAWの録音データなどが入るので明らかに足りない。
という事で、60GBに分けるとしても、DAW環境には VSTi の音源データが入ってくるので、ちょっと厳しい。
また、理屈としては SSD の領域を2つに分けて、HDDの領域と組み合わせて Fusion Drive を構成することもできそうなのですが、WD Black² を使って私の環境ではできませんでした。
となると、普段使いの環境を SSD 丸ごと使って 120GBで使うか、DAW環境を 120GBのSSD と HDD で Fusion Drive にするかという選択肢しかないなと。
この Mac はどちらかというと普段使いの方が利用頻度は高いし、DAW環境に関しては不安定な要素を極力減らしたいので Fusion Drive を採用するのは怖いなと思ったので、今回は SSD と HDD の領域を完全にわけてセットアップすることにしました。
ここからは基本的に英文インストールガイドの手順に従って進めていきます。
まずはフォーマット。
$ diskutil partitiondisk /dev/disk0 3 JHFS+ Gen 119824388096b JHFS+ DAW 360G JHFS+ data 640G
ここでは、
一つ目 119824388096b
二つ目 360GB
三つ目 640GB
と言う感じでパーティションを切っています。
ガイドにも書いてありますが 119824388096b は SSD の領域らしく、この数値は絶対に変えちゃダメ!との事なので、おとなしくそのまま実行します。
以下、diskutil list の結果で、disk0 が WD Black² です。
$ diskutil list /dev/disk0 #: TYPE NAME SIZE IDENTIFIER 0: GUID_partition_scheme *1.1 TB disk0 1: EFI EFI 209.7 MB disk0s1 2: Apple_HFS Gen 119.7 GB disk0s2 3: Apple_HFS DAW 359.9 GB disk0s3 4: Apple_HFS data 640.1 GB disk0s4 /dev/disk2 #: TYPE NAME SIZE IDENTIFIER 0: GUID_partition_scheme *500.1 GB disk2 1: EFI EFI 209.7 MB disk2s1 2: Apple_HFS Work 200.0 GB disk2s2 3: Apple_Boot Recovery HD 650.0 MB disk2s3 4: Apple_HFS data 199.9 GB disk2s4 5: Apple_HFS Gen 98.6 GB disk2s5 6: Apple_Boot Recovery HD 650.0 MB disk2s6
今回は Fusion Drive にしないのでパーティションの作成は以上で終了。
ディスクユーティリティーで見るとこんな感じです。
以上でやっと認識終了。
データを入れれるようになったので、旧環境を復元していきます。
が、それはまた次回。
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