Q6600でOCに挑戦!!

我が家には、パソコンが合計 6台あります。
うちデスクトップは 4台、そのうち 3台が自作マシンです。
自作でないのは Dell製のスリムタイプのデスクトップですが、私のではなく嫁のなので、私が使っている PC は全て自作PC と言うことになります。

まぁ、そんな感じで完全に自作PC派なのですが、自作の醍醐味とも言えるオーバークロックには挑戦したことがありませんでした。
と言うわけで、先日組んだ Q6600マシンも全て定格で動いているわけなのですが、思い切ってオーバークロックしてみました。

今までオーバークロックをしてこなかった事には、それなりに理由があります。
私のメイン PC は 100% 音楽用途で利用するために作成するので、リアルタイムの処理性能ももちろん必要ですが、安定性も同じくらい重要になってきます。
音楽用途で使う場合、静穏性も求められます。

まぁ、ミッションクリティカルと言うわけではないので、安定性と引き換えに処理性能を向上させても良いと思いますし、静穏性って言ったって、そもそも大音量で鳴らしている時に気になるくらいの音を FAN が出すってのも考えにくいので、オーバークロックしても良かったんですけどね。
やっぱり、色々めんどくさそうだったってのが一番の理由かもしれません。

でも、今回はやってしまいました。
なぜかと言うと、以下のような記事を見てしまったからです。

【レビュー】Extremeをぶっちぎる!? Core 2 Quad Q6600に"本気"を出させてみた | マイコミジャーナル

なるほど、QX6850 と同じコアで出来ているなら、同じ性能までならもっていけるんじゃないか?っとね。
値段も 10万円近く違いますし、安定稼動できるなら儲けもの的な感じです。

っということで、今のままでもパフォーマンス的にはまったく問題ないのですが、Q6600 をオーバークロックしてみました。

一応、今回はマイコミジャーナルの記事を参考に QX6850 と同じクロック数まで持っていくことを目標に、熱なども見つつやってみました。

手順としては、だいたい以下のような手順で行いました。

  1. BIOS でシステムクロックを上げる
  2. Windows を起動後、Core Temp にて温度を計測を開始
  3. EasyTune5 で FAN / System Temp / CPU Temp を計測
  4. マイコミでやっているのと同じベンチマークを実行
  5. EasyTune5 で FAN / System Temp / CPU Temp を計測

まずは、システムクロックを 266 から 300 まで上げて、2.7GHz に。
GA-P35-DS4 の BIOSでの設定項目は以下の通り。


Advanced BIOS Features

  • CPU Enhanced Halt (C1E)
    Enabled → Disabled


MB Intelligent Tweaker (M.I.T.)

  • CPU Host Clock Control
    Disabled → Enabled
  • CPU Host Frequency (Mhz)
    266 → 300
  • System Voltage Control
    Manual → Auto

基本的には CPU クロックを 266Mhz から 300Mhz に上げるだけです。
GA-P35-DS4 では CPU Host Clock Control を有効にすると

Warning: If enabled it, please set "System Voltage Control" to "AUTO" to optimize system voltages

といったように、System Voltage Control を Auto にするように警告が出てくるので、それにしたがって自動で設定されるようにしています。

2700.png

C1E はオーバークロック自体とあまり関係ないですが、負荷がかかっていないと実際のクロック数などが分かりにくいので無効にしています。

結果、すんなりと起動しテストもパス。
Core Temp の温度も定格に比べると高くなっていますが、まだ問題ないようです。


っということで、本題の QX6850 と同じ周波数 3.0GHz に向けて CPU Host Frequency を 333Mhz にしてみました。

が、起動しません。

BIOS が起動する辺りで、再起動して CPU Host Clock Control が無効になった状態で起動してきます

負荷もかけてないのに 3.0GHz で起動しないなんて事は無いだろうと思い設定を見直してみたらメモリにかなりの負荷がかかっていることが判明しました。

BIOS の MB Intelligent Tweaker (M.I.T.) に System Memory Multiplier (SPD) と言う項目があるのですが、そこが Auto になっていました。
Auto になっていると、CPU Host Frequency の値に応じて勝手に周波数が高く設定されてしまいます。

もともと DDR 800 を積んでいるので FSB に対してかなり余裕があるのですが、そこがブーストされて落ちているようです。

と言うことで、この項目を
Auto → 2.40
としてメモリは定格で動作するように変更したところ、問題なく起動し、テストもパスしました。

ちなみに、3.0GHz で起動しなかった辺りで BIOS のアップデートを行ったところ Performance Enhance のところで、以下のような警告文が出ていたので設定を Turbo から Standard に変更しました。

Warning: After overclocking, 'Standard' could improve system stability
cpuz3000.png cpuz3000mem.png 3000_bios.jpg

っという感じで、オーバークロック自体は成功しました。
一応、ベンチマークのスコアと 温度 などグラフを作ってみました。

まずは スーパーπ から

super_pi.jpg

続いて Sandra XII のスコア

cpu_arithmetic.jpg

cpu_multimedia.jpg

memory_bandwidth.jpg

最後に CINEBENCH R10

cinebench.jpg

一応、期待通りというか綺麗に上がっていっています。

若干、Sandra XII の Memory Bandwidth で 2.7GHz の記録が低い気がします。
実は、前述の System Memory Multiplier の問題が分かってから 2.7GHz の方も倍率を自分で設定したのですが、うまく定格通りに出せなかったので 800Mhz から 750Mhz まで落としてベンチマークを実行しました。
おそらくメモリ自体のテストなので、その辺りが影響したのかもしれません。

実際、Auto のまま実行し、メモリクロックが 900 の状態で行ったテストでは

Int Buff'd iSSE2 Memory Bandwidth : 5893 MB/s
Float Buff'd iSSE2 Memory Bandwidth : 5904 MB/s

となっており、3.0GHz の結果とかなり近いスコアになっています。


そして最後に Core Temp で測った温度。
一応、Low は Windows 起動後 5分くらい放置していた間に計測した温度です。
High はベンチをしている間に記録した最高の温度。
室温は 28~29℃ といった感じで計測しました。

core_temp.jpg

かなり偏っていますが、2.7GHz にした時点で高負荷時の温度がかなり高くなっています。
逆に 2.7GHz から 3.0GHz ではあまり変わっていませんが・・・

Core Temp の値をどのように解釈していいのかがこの時点では良く分かっていなかったのですが、Tcase が 71℃となっている Q6600 でこの温度が OK なのかどうなのか気になりました。

まぁ、動作が怪しいくなるくらいの温度になったら普通は落ちるよなぁ・・・とか思ったり、ログが取れなかったのでグラフにはしなかったのですが、EasyTune5 で CPU の温度を見ていると Core Temp よりも結構低い温度が出ていたので一応 OK なのかな・・・と。

どちらにしても温度の面ではギリギリな感じですが、CPUファンの音がアウトでした。
高負荷時ならしょうがないんですが、3.0GHz の時はアイドルの時点でかなりの音がしていたのでチョッとキツイ感じですね。

アイドル時の CPU FAN の回転数を単純に比べると

2.4GHz : 1670 RPM
3.0GHz : 2250 RPM

といった感じで、結構違います。

2000 RPM を超えるとチョッとキツイですね。

っということで、静穏化に向けて CPUクーラーの交換を行いました。

CPUクーラー編に続く・・・