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メディアの支配者

久しぶりに記憶に残る内容の本でした。

2005年にニッポン放送がライブドアに買収されかけた事件は、まだ記憶に新しいですよね。
当時のホリエモンは、まさに時代の寵児と言った存在でした。

その後、彼は「証券取引法違反」で起訴され、繁栄の頂点から転げ落ちる形になる訳ですが、同時期の村上ファンド事件同様、当時から釈然としない内容と言うか、明らかに見せしめ的な、権力闘争的な部分が大きそうだなぁ・・と思っていました。
この国の黒い部分、触れてはいけない部分と言うか、図ってか図らずもか、その部分に手を出して重傷を負ってしまったというか。

この本にその辺りの話が直接的に書かれている訳ではありませんけど、この本を読むと妙に腑に落ちることがあるのではないかと思います。

ライブドアにニッポン放送が買収されそうになる辺りから始まりますけど、話の中心はそこではありません。

フジサンケイグループで起こったクーデターの話を皮切りに、このグループがいかにして巨大メディアグループとなっていったのかと言う歴史や、その過程で権力側とどのように絡み合っていったのかが中心に書かれています。

この本の素晴らしいところは、フジサンケイの創立者・鹿内信隆の足跡を追う形で、戦中・戦後の日本史が学べるところでしょうね。
近現代の日本史を詳しく学んだ訳では無い私にとっては初めて知る内容が多く、非常に勉強になりました。

勿論、基本的には信隆とその周りを中心に書かれているので、戦中についての広範囲の情報がある訳では無いのですが、今では名の知れている大企業の創立の目的なんかは、読んでいて思わず「へー」っとなってしまいました。

とにかく読みやすいです。
ノンフィクションですが、単なる事実の羅列ではなくストリーに導かれる形で書かれているので、ある意味小説的に読めます。
読みやすく面白い。


読後の感想は人それぞれだと思いますが、これを読むとTVや新聞ってもろに官側、と言うか市民側ではないのだろうなと思わざるを得ず、少し前に問題になった記者クラブの問題とかも含めて考えると、新聞やTVのジャーナリズムって何だろうな?
っと思ってしまいます。

まぁ、そんな政治的な話は置いておいても、普通に面白い本だと思うので、機会があったらぜひ読んでみて下さい。



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