Paul Reed Smithを買わない理由

前回の続きになってしまうのですが、今回は未だに Paul Reed Smith のギターを買ってない理由を書いてみようと思います。

まだ、次のメインギター探しは終わっていないので、もしかしたら PRS のギターを買うかもしれないのですが、自分の中では「たぶん PRS は無いな」っと思っていて、それにはある程度明確な理由がある事に最近気が付きました。

まぁ、これはあくまでも個人的な意見なので、気になる人はご参考までに。

もし、PRS のギターを使っていたり、PRS ファンだと言う人は不愉快な気分になるかも知れないので読まない方が良いかもしれません。

っと言う事で、早速始めますが、数年前に Paul Reed SmithCustom 24 を弾いて以来、数十本の PRS を試奏してきましたが、品質が安定して良いという事は確かだと思います。

これは本当に凄いと思う。

Fender/Gibson と比べたら段違い品質が安定しているし、ハイエンドコンポーネント系にありがちなつまらなさも無い。

好みの問題もあるとは思いますが、Gibson系の音が好きな人だったら PRS の音は気に入る人が多いんじゃないかなぁっと思います。
私は好きです。

実際、当たりの個体と言う訳ではなくても、普通に良い音出してくれるし、弾きやすい(と感じる)個体が多かったです。
明らかな「外れ」ってのは、殆ど無かったように思います。


が、この「良い」って言葉が曲者で、「良い」ってのは 100点満点なら 100点出てるかと言うと、80点くらいは出てるよねって意味なんです。
つまり、平均的に「良い」音がするというイメージ。
まぁ、でもそれだけでも凄いと思いますけど。

で、実際に持っているわけじゃないから何ともいないけど、セットアップとかもそこまでシビアじゃないのかなぁ?とか、アンプとかもそこまで選ばないんだろうなぁっと。
もっと言えば、弾き手の技量もあんまり選ばないと思う訳ですよ。

俺なんかが弾いても普通に良い音が出るし、突然持ち替えたとしてもなんとなく弾けてしまうから。

そういう事もあって、「とりあえず何かあった時に使うギター」としては最高だと思う訳です。


じゃぁ、「それの何が悪いの?」って話になると思うんだけど、普通に考えたら悪くはないんですよ。
悪くは無いけど「最高の1本」と言えるギターでは無いと思うんです。

乱暴に言うと、弾き涯が無いと言うか、ガツン!とくる感動が無いという感じなんですよね。

「これが欲しい!」っと言う感じよりは、「これで良いかも。」っと言う感じ。

もちろん、PRS の全部がそうだと言う訳じゃなくて、例えば Private Stock とか、ショーモデルクラスのリミテッドギターになると素晴らしいギターに出会えますし、弾いた事無いけど、評価が高い初期物もきっとそうだと思います。

が、高い。
馬鹿みたいに高い。

結局、去年 PRS を探しまわった時に本気で購入を検討したのって、Paul's Dirty 100 と Modern Eagle II、DALLAS 2010 Tone Quest McCarty の3本だけなんですが、これらは全て 50万円を余裕で超えるギター。
(Tone Quest McCarty は今でも欲しい。凄く良いギターだと思います。)

いわゆるレギュラーラインの一つ上に来るギターだと思いますが、PRS で「欲しい」と思えるギリギリの最低ラインと言う感じでした(笑)
(それでも「これでも良いかなぁ・・・」って感じでしたけど。)

こういうのって文章で説明するのが凄く難しいんですけど、レギュラーラインが悪いわけではないんですよ。
でも、明らかにギターとしての格の差が有ると思います。

PRS はこの辺りがチョット分かりにくいんですけど、Fender とかで考えたらレギュラーラインが普通の Fender USA で、PSクラスの材を使った・・・みたいな感じのショップオーダー物とか、ショーモデル、限定モデル的な物が Custom Shop、で Private Stock がマスタービルダーみたいな感じなんじゃないでしょうか?
だから、もちろん使ってる材の違いはあるだろうけど、それ以上にビルダーの腕の差がギターに出ていると思うんです。


で、ここまでを踏まえて、Fender USA に40万円出せるのか?っと。
Fender C/S に 60万円出せるのか?っと。
マスビルは良いとは分かっていても、100万オーバーは非現実的だろっと。

まぁ、こうなるんですよ。

音的には ショーモデルクラスと PS は Fender C/S とマスビル程の差は無いので、好みに合った良い個体に当たれば音の面での妥協は最小限に抑えられますけど、レギュラーラインとショーモデルクラスの差は結構有るので、40万円のギターを買う時に妥協が必要になってくる。

これが、一番デカイかもしれないですね。
まぁ、仕方がないと思って、レギュラーラインを買うのか、最低限の妥協で 60万円払うのか、妥協をしたくないという事で100万円以上払うのか。

結局、PRS ってこういう感じになるんですよ。

でも、40万円払って妥協するのって嫌じゃないですか?
後20万位払えば、明らかにグレードが上のギターが手に入るだけに、余計に悩ましい。


まぁ、Fender/Gibson と比べると分かり難いというか、単純に好みの問題じゃないか?っとなるのかも知れませんが、例えば b3 とか fano のような個人工房系のビルダー物と比べると明らかに価格が高い。
もちろん、b3 も fano も PRS のような装飾系に重きを置くブランドでは無いので単純に価格だけでは比較できませんが、ギターとしてのクオリティーと言う意味で言えば、明らかに PRS のレギュラー以上だと思うんですよね。
(b3 めちゃくちゃ高くなってしまいましたけどね...)

っとなってくると、ますます価格面が悩ましくなってくるんです。

なのでね、まぁ、簡単に言ってしまえば PRS と言うブランドにどれだけのお金を払えるのか?っと言うところなんじゃ無いかと思うんです。

洋服とかバックとかでも同じだと思けど、品質やデザインだけを考えたらブランド物と言われるものはバカみたいな金額な訳で、それでもブランドの商品を購入する理由は、ブランド自体に価値があるからだと思うんです。

そういう意味で、PRS と Fender/Gibson を一緒にしちゃダメで、ブランドの価値として PRS はまだまだ認知度が低いというか、Fender/Gibson と同列に扱える程の存在ではないと思うんです。

変な話、Fender のストラトとか、Gibson のレスポールは、例え糞みたいな音しかしなくても、存在自体に意味があるというか、持っていて損は無いギターだと思ってます。(持ってないけど)
でも、PRS のギターにそれは当てはまらない。

これは、他のメーカーのギターでも同じ事なで、やっぱりエレキギターに限って言えば、この 2大ブランドの存在感って他の追随を許さないレベルだと思う訳です。
PRS も 3番目のブランド的な感じで言われたりするけど、まだまだ Fende/Gibson との差はデカイ。

なので、PRS が好きで、弾いてみたら最高な音で、最高に弾きやすくて、しかも見た目もばっちり!
と言う訳ではないので、なかなか手が出ない。


まぁ、乱暴にまとめると「コストパフォーマンス」が良くないんでしょう、私にとって。
別に悪くは無いだろうけど、値段なりの良さと言うか、まぁ、とにかくお金をかけないとそれなりのものは手に入らないぞ!っというギターに感じてしまうんです。

なので、何度もしつこいですが PRS ファンではないし、PRS の素晴らしさは分かるけれども不満点がたくさんある私にとっては、例え音がどんなに好きでも、弾きやすいと感じても、価格的に納得は出来ないと。
で、結果買ってないという感じですね。

でも、良いギターである事は確かのので、そのうち1本欲しいギターと言う意味で、変わらずにこれからも試奏はするんでしょうけど(笑)